日本人は、酒が好きです。
日本人にとって、酒は特別で神聖なものです。
酒には「けがれ」を祓(はら)い、清める力があると信じられています。
(「けがれ」とは、不吉なこと、不運なことなど、嫌なことの全てを指します)
昔の日本では、酒は神に捧げるものであり、神からの贈り物でした。
神に酒を捧げる役目は、女性が担っていました。
彼女たちのことを日本では「巫女(みこ)」と呼びます。
日本人は、酒が好きです。
それは宗教上の場面だけでなく、生活にも関係しています。
特に、仕事を終えて帰宅した後、妻と共に夕食を食べながら飲む酒を愛します。
酒の神聖な力で、一日のけがれ(仕事の疲れや嫌な上司の事)を清める事が目的です。
そして、その時に神聖な酒を提供してくれるのが、妻。
私たち日本人にとって、もっとも身近な巫女です。
妻がグラスに注(そそ)いでくれた酒は、神が与えてくれた酒と同じ意味があるのです。
さて、日本のパブでは、女性の店員がグラスに酒を注いでくれるサービスがあります。
これは、日本が世界に誇る伝統文化の一つです。
そのような場面に遭遇したら、あなたは酒を注いでくれた女性に対して
感謝を示さなければなりません。なにしろ、彼女たちは神の使いの巫女なのですから。
それでは、どうやって感謝の気持ちを伝えればよいか?
簡単です。日本古来の呪文を、女性に向かって唱えればよいのです。
「巫女、巫女、成す」 みこ、みこ、なーす。
これであなたも、日本文化の理解に近づくことができるでしょう。